僕ハゼです。

西表島初日夜の出来事。

私、山脇と申します!よろしく。

後良川へ向かう道中で出会い、同じ宿で呑み語る事となった山脇さんは、
鉄道・船・飛行機などでロードバイクを輪行し、時間があれば全国を旅されているサイクリスト。

赤坂で飲食店を経営されている。

話しを下の方から食い入る様に聞き、話しの節々で手をパチンと叩く所が特徴的で印象深い。

泡盛も相まって、話をしていてとても心地いい。

一時間程して、もう一人の宿泊者が調理場に現れた。

ガスコンロ使わせてもらってもいいですか!

代々木上原から一人旅の西田くん。

この地域の食文化にふれてみたく、来島した生協の社員24歳。

絵にかいた様な好青年で、優しく育てられた感じがにじみ出ている。

楽しそうなので仲間にいれてくれますか。

一番奥の部屋から出てきたのは、若い綺麗な女の子二人組。

5名での"ゆんたく"が始まった。

話題は、明日の波照間航路が出るかでないか。

波照間航路は天候が荒れると出ない。

又、波照間に渡れても、帰り便が欠航になると、数日島から出れなくなる。

これは西表島でもありえる。

天候の読みが甘く、判断を間違えると大変な事になる。

西表島迄の航路は石垣-西表上原と石垣-西表大原の2航路で、天候が悪化すると欠航によくなる。
石垣-上原航路は特に欠航が多い。

そのリスクを覚悟してでも、波照間は別格に美しい。

そんな話をしていると、

これ食べて下さい!と
西田くんがこの土地の食材を使い、アレンジして、みんなの食べる料理を数多く作ってくれていた。

どれも本格的で、特に美味しかったのは、八重山ソバの麺をパスタ風にして、この地方の郷土料理である、小魚の塩漬けとガーリックを炒め入れたアンチョビ風パスタ。

何よりも、若い青年の好意がとても嬉しかった。

消灯の時間になり、山脇さんと二人で星を見に行った。

この日は壮大な天体ショーだった。

数万年前に放たれた銀河の帯を見て思うのは、自分の数十年の人生は一瞬にすぎなく微生物のようなもので、残された時間をどう使うのか、などを考えてしまう程美しかった。

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後に、僕の甥がこの山脇さんにお世話になる。

夢を具現化するために、東京に行く22歳の甥がアルバイトを探していたので、山脇さんに聞いてみた。

上京したらすぐ連絡ください!との事で、
今年の年始初めから、赤坂のお店でお世話になっている。

アルバイトがあるなし関係なく、
店に"メシ食いに来い!と電話があるらしい。

あの人らしいなぁと泣けてくる。

南の島の山道で会釈からはじまった付き合いが広がっていく。

うれしい。

アナログのつながりもいいものだと思う。

この日は仲間川の橋の歩道でそのまま寝ることにした。




# by gogohaze | 2018-01-18 20:46 | 思い